2011年10月05日
十月の舞妓衣装(ふく紘)
秋風が肌に心地よい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
ふく紘さんの十月の舞妓衣装は、濃淡の色彩が印象的な装いどす。
並び竹文の着物、遠山文の帯、大輪の菊の花かんざしが大人へと向かう舞妓さんの落ちついた雰囲気を醸し出しています。
並び竹文は上へと向かう竹の直線と葉を生かして配列したユニークな意匠どす。
松竹梅の吉祥文が有名どすが、竹は常に緑をたたえ、中は空で隠すことなく、空に向かってまっすぐに伸びることから、清和の象徴として竹単体でデザインされることも多おす。
遠山文は中国から伝わった山水画の影響を受け、日本本来の山水の景色を反映するようになったものどす。
たなびく霞の向こうに覗くなだらかな山々は、いかにも大和絵という風情で日本らしゅうおすね。
菊は昔から日本の秋を代表する植物どす。
江戸時代には鉢での栽培がとても盛んで大小さまざまな種類が生まれ、絵画・版画・工芸品などにも多く描かれ、菊文も隆盛を極めました。
凛とした一輪の大降りの菊の花かんざしは、お姉さん格の舞妓さんであるふく紘さんによく似合ってますね。
昨年6月、宮川町お茶屋しげ森の舞妓三人(ふく紘・ふく帆・小ふく)が出演し、大好評をいただいたNHK「美の壺」~京の舞妓~が、10月13日(木)19:30~(NHKBSプレミアム〔BS103〕)・他日程でアンコール放送されます。
ふく紘さんも多く出演させてもうてますので、皆様観ていただけますようよろしくおたの申します。
NHK「美の壺」~京の舞妓~アンコール放送について詳しくはこちらをご覧下さい。