京都宮川町のお茶屋 しげ森・バー もり多と、しげ森の舞妓・芸妓のご紹介

お茶屋ブログ

2013年02月26日

二月の芸妓衣装(小ふく)








春の訪れが待ち遠しい今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

小ふくさんの二月の芸妓衣装はすっきりとした芸妓さんらしい上品な装いどす。

竹と笹が描かれた着物に、花菱七宝繋ぎ文様の織帯が落ち着きの中にあでやかさをかもしだしています。

竹と笹はよく似ていますが幹の部分に鞘状の皮が残るのが笹どす。

冬でも青々とした葉をしげらせ強い生命力を持つ竹や笹は吉祥文とされ、様々に意匠化されて愛用されています。

七宝文は輪を重ねて四方に連ねた図形で有職文の一つどす。

途切れることなく永遠に展開するその形から吉祥に繋がるとされ、古くから好まれてきました。

七宝の円の中心に花を入れるものを花七宝、円の重なる部分に小円を入れて星七宝などと呼ばれ、他の文様とも組み合わされて多彩に表現されます。

日脚は伸びてもまだまだ冷え込みます、ご自愛くださいませ。
  


Posted by しげ森  at 12:00小ふく
2013年02月25日

二月の舞妓衣装(小よし)








暦の上ではもう春どすが、真冬の寒さが続いております。

小よしさんの二月の舞妓衣装は可愛らしくおぼこい印象の装いどす。

梅が満開に咲いたかんざしに松葉に鞠や羽根などがあしらわれた着物、金糸がふんだんに使われた立涌文の織帯が出たての舞妓さんの可憐さをひきたてています。

梅は中国では松、竹と並んで「松竹梅(歳寒三友)」として重宝され、日本に入って吉祥の象徴となりました。

また蘭、竹、菊とともに「四君子」の一つとしても数えられます。

松葉は松文の一種で、散り落ちた葉が一組ずつにほどけた松葉を意匠化したものどす。

江戸時代には細かい松葉を散らした文様を染めた小紋が用いられ「松葉小紋」と呼ばれました。

松葉の間に描かれた手鞠や羽根の意匠が舞妓さんらしくてかわいらしおすね。

立涌文は有職文の一つで波型のラインを等間隔に並べた文様どす。

ふくらんだ部分に菊花や桐、瑞雲などを配して菊立涌、雲立涌、花立涌などと表されます。

平安時代や鎌倉時代の仏教の着衣にもみられ、貴族の装束や工芸品の文様としても好まれてきました。

長い冬もようやく終わりに近づいています、健康には十分ご留意くださいませ。

  


Posted by しげ森  at 21:35
2013年02月23日

二月の舞妓衣装(ふく兆)








寒気はまだまだ退きませんが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

ふく兆さんの二月の舞妓衣装は春を待ちわびるこの時期にピッタリな柔らかな印象の装いどす。

梅が満開に咲いたかんざしに雪花文の着物、笹唐草文が大胆に描かれた織帯が、おぼこい舞妓さんの初々しさをかもしだしています。

梅は別名「春告草」と呼ばれ、その名の通り私たちに春を運んでくれる日本を代表する花どす。

現在では花見といえば桜を見ることとされますが、奈良時代以前には「花」といえば梅のことを指しました。

雪花文は江戸時代後期に現れた文で、雪の結晶を文様化したものどす。

繊細な雪の結晶が花のように意匠化された、華やかで趣のある文様どすね。

笹文は竹と同じく吉祥文とされ、笹は降雪に耐え雪解けを待って奮い立つ強靭な精神に例えられます。

本来は緑である笹を赤や青などカラフルに配色することで、舞妓さんらしい華やかで可愛らしい帯となっています。

二月は朝夕の寒さが厳しい時、くれぐれもお体大切に。



  


Posted by しげ森  at 19:00
2013年02月22日

二月の舞妓衣装(ふく苗)








冬に逆戻りしたような寒さの毎日ですが、みなさまお元気でしょうか。

ふく苗さんの二月の舞妓衣装はブルーとオレンジの対比が印象的な若々しい装いどす。

梅が満開に咲いたかんざしに薬玉文の鮮やかな着物、蜀江文の織帯がいつも元気なふく苗さんのハツラツさを惹きたてています。

今月からふく苗さんのお化粧が少し変わったのどすが、どこが変わったかおわかりになりますやろか?



正解は口紅どす。

出て一年未満の舞妓さんは唇の下にしか紅をさすことができません。

舞妓さんの初心者マークのようなものどすね。

舞妓さんとなって一年が経ち、おかあさんやお姉さんのお許しを得て上紅をぬることができるようになります。

ふく苗さんは一月十七日で舞妓さんとして一年を迎え、今月から上紅をぬらさせてもらうことになりました。

少しの変化どすがぐっとお姉さんらしくならはりましたね。

梅は早春を象徴する花で、古来から日本人に愛されてきました。

菅原道真が好んだことでも知られ、各地の天満宮では梅がシンボルとされています。

菅原道真が太宰府に左遷されるあとを追って梅の木が飛んで行ったという飛梅伝説は有名どすね。

薬玉文は種々の葉や香料を錦の袋に入れ、菖蒲、よもぎなどの造花を結んで五色の糸を垂らした薬玉を文様化したものどす。

若い女性や女児の七五三の祝い着などによく用いられる華やかな文様どす。

蜀江文は中国から伝来した蜀江錦が織り出された文様のことで、仏教装飾や錦織物の文様としてよく見られます。

大きく描かれた文様が華やかな豪華な帯どすね。

春とはいえ厳しい寒さが続きます、ご自愛くださいませ。






  


Posted by しげ森  at 22:51
2013年02月06日

節分お化け

二月一、二、三日恒例のお化けが行われ、今年の宮川町は四組のお化けさんが出現しました。

花街では節分に行われる季節の演し物として、芸妓さんが通常の衣装とは違う様々な扮装をして座敷に出ます。

一部お写真でご紹介させていただきます。











今年も様々な趣向を凝らしたお化けさんがお客様を楽しませてくれはりました。

たくさんの方に見に来ていただきおおきに。

また来年を楽しみにしとくれやす。

まだまだ厳しい寒さが続きますがくれぐれもご自愛くださいませ。  


Posted by しげ森  at 15:00お稽古・行事
2013年02月02日

節分お化け(舞妓の髪型)

お化けの三日間、しげ森の舞妓さんたちは変わり髷「おそめ」を結わせてもらいました。

おそめ髷は芝居「お染久松」でお染が結っていた髷どす。

江戸後期から明治にかけて若い女性の間で流行しました。




ふく苗さん




ふく兆さん




小よしさん


色違いの梵天にお揃いのチョウチョの天留がかわいらしおすね。

ふく苗さん、ふく兆さん、小よしさんは普段「割れしのぶ」という舞妓さんがする最初の髷を結うたはります。

割れしのぶの舞妓さんは大きく髪型を変える事はできないので今回は「おそめ」という割れしのぶに少し変化を付けた髷となっています。

舞妓さんになって二、三年経つと「おふく」というお姉さんの髪型になり、お化けやお祭りなどの行事事のときに様々な変わり髷を結う事ができるようになります。


立春も過ぎ、春を待ちわびるこの頃、お身体おいといくださいませ。   


Posted by しげ森  at 21:00お稽古・行事
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プロフィール
しげ森
しげ森
京都市東山区西御門町469-1
お茶屋しげ森、宮川町にあるお茶屋どす。
何気ない日常や、毎月のお衣装を発信していけたらと思っております。

舞妓さんになりたい方、ご連絡お待ちしております。

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