2012年11月16日
十一月の舞妓衣装(ふく兆)
日増しに寒さが身にしみるようになりました。
ふく兆さんの十一月の舞妓衣装は初々しく可愛らしい印象の装いどす。
色づいた紅葉のかんざしに三つ扇散らし文の一つ綿の着物、大きな菊唐草文があしらわれた織帯が出たての舞妓さんの可憐さをひきたてています。
紅葉は樹木が落葉の前に葉の色が変わることをいいますが、日本人は平安時代から紅葉を鑑賞する風習があったそうどす。
今月ふく兆さんとふく苗さん、小よしさんは同じ紅葉のかんざしを付けていますが、舞妓さんのかんざしは職人さんが一つ一つ手作りで作ってくれたはるもので色合いや色の付け方などが少しずつ違っています。
扇は末広がりの吉祥文どすが、三枚の扇を要で重ねて円にするなど形の面白さから様々に用いられます。
三つの扇を円にみたて、丸文のようにしてたくさん散らされている所が可愛らしおすね。
菊唐草文は飛鳥時代に中国から伝来した唐草文が和様化されて植物の唐草文が出来たことから発生した文様で、菊花が皇室の紋章とされたことから格式ある唐草文様の代表となりました。
菊も扇と同じく吉祥文とされ、また季節感を表すものとして昔から好まれている文様どす。
秋から冬へ季節の流れは早いものどす。天候不順の折、ご自愛くださいませ。
Posted by しげ森
at 19:53