2013年12月19日
十二月の舞妓衣装(小はる)
今年も早いもので、一年の締めくくりの時期になりました。
小はるさんの十二月の舞妓衣装は白とオレンジの対比が印象的な明るい装いどす。
かわいらしいまねきのかんざしに椿が散らされた二つ綿の着物、唐花綾花文と波丸文が組み合わされた織帯がおぼこい舞妓さんの愛らしさをひきたてています。
まねきとは毎年十二月に京都南座で行われます吉例顔見世興行で劇場正面に掲げられる出演俳優の名前が書かれた看板のことで、京都の師走の風物詩どす。
舞妓さんのかんざしにも小さなまねきがついており、出演している役者さんに実際に名前を書いてもらいます。
今回は四代目市川猿之助さん、九代目市川中車さんの襲名披露どすのでお二人に書いていただきました。
椿は春を待つ花として冬の季節感を表し、また古代より悪霊を祓う聖なる力があるとして好まれてきました。
染織品の文様としても古くから使われ、現代も着物や帯によく用いられます。
波丸文は様々な波の形を丸の中に配した意匠のことで、いろいろな形で表されます。
絶え間なく寄せては返す波に人は永遠や不滅、長寿、誕生などを感じ吉祥の文様として使われています。
慌ただしく感じる師走どすがお身体をおいとい下さいませ。
Posted by しげ森
at 21:49