2014年03月20日
三月の舞妓衣装(小よし)
ようやく春めいてまいりました。
小よしさんの三月の舞妓衣装は柔らかな印象の春らしい装いどす。
菜の花のかんざしに桜が散らされた着物、唐花蜀江文が大胆に織り込まれた豪華な織帯が若い舞妓さんの楚々とした雰囲気を惹きたてています。
菜の花は身近な春の花として古来から好まれている花で、文学や歌などにもよく登場します。
菜の花は別名を花菜(はなな)、菜種(なたね)などと呼ばれることから、菜の花が咲く頃に降り続く雨のことを「菜種梅雨(なたねつゆ)」と呼ぶそうどす。
桜は花と言えば桜と言われるほどに日本人の心に根付いた植物どすが、文様としても食器や衣服、家具など様々に用いられてきました。
桜の種類も枝垂桜、八重桜、山桜など沢山あり、デザイン性も豊かに意匠化されています。
蜀江文は八角形と四角形を交互に組んで上下左右につなげたもので、その中に様々な文様が入ります。
八角形は天地を集約した形象で全世界を表すとともに大地の中心を示しているといわれ、また四方八方に物事がゆきわたって地を鎮める形とされるため、寺社や能装束などに多く使われています。
天候の変わりやすい花どきの季節どす、お風邪など召されませんようにお気をつけくださいませ。
Posted by しげ森
at 12:00