一月の舞妓衣装(ふく苗)

しげ森

2012年01月26日 01:05







大寒の候、皆様お元気でしょうか。
ふく苗さんの一月の舞妓衣装は、おぼこく初々しい印象の装いどす。
薬玉文の着物、扇尽し文の帯、松竹梅の花かんざしが、見世出し間もない舞妓さんの清楚さを引き出しています。

ふく苗さんは今月17日~19日に見世出しを行い、こうして舞妓さんになることができました。
ふく苗さんは見世出し間もない舞妓さんなので、髷は割れしのぶ、紅は下唇だけに差しています。

薬玉は平安時代に中国から日本に伝わった邪気よけの風習どす。
香料を入れて菖蒲や蓬の葉を飾りつけ、五色の糸を長くたらし部屋に吊るしたのが始まりで、後に様々な花が飾りつけられるようになり、その華麗さから着物の意匠にも取り入られるようになりました。

扇は涼をとる扇子や舞扇など、現代でも身近な道具どす。
扇の歴史は古く、平安時代の初めに檜扇が、そして後期にはすでに紙を張った蝙蝠(かわほり)という扇が存在していました。
扇のことを「末広」ともいいますが、発展のおめでたい文様として知られています。

ふく苗さんは舞妓さんになるにあたり「踊りや三味線など一生懸命頑張ってゆきとおす」と言っていますので、皆様ふく苗さんをどうかよろしくおたの申します。

厳しい寒さが続いていますが、皆様お風邪など召されぬよう御自愛下さい。