2013年01月26日
一月の舞妓衣装(ふく兆)
寒さが一段とつのってまいりましたが、みなさまお元気でしょうか。
ふく兆さんの一月の舞妓衣装は白から青へのグラデーションが印象的な生き生きとした装いどす。
稲穂と松竹梅のかんざしに中啓(ちゅうけい)に様々な花があしらわれた二つ綿の着物、大胆に描かれた竹の織帯が早春の舞妓さんの清々しさをかもしだしています。
稲穂は松の内の十五日までさすお正月のものどす。
松竹梅は代表的な吉祥文様で、四季を通してよく用いられます。
中国の「歳寒の三友(さいかんのさんゆう)」が日本に入ったものと言われますが、中国ではおめでたいものの象徴といった意味はないそうどす。
中啓は扇の一種で親骨が中頃から外に反っており、たたんでも半ば広がっているのが特徴どす。
公家や武家において儀礼の具として用いられ、さらに能や歌舞伎などに使われるようになりました。
竹は真っすぐで固く、中は空洞で隠す事無く、冬でも青々としていることから清和の象徴として好まれてきました。
竹が折れると「神様の足跡」として神事に用いられたという話もあり、そう考えると竹から生まれたかぐや姫の物語はよりいっそう神秘的でおもしろおすね。
立春は目の前とはいえまだまだ寒さ身にしみるこのごろ、お風邪などには充分お気を付けくださいませ。
Posted by しげ森
at 12:00