2013年12月08日
十二月の舞妓衣装(ふく兆)
寒さがひとしお身にしみるころとなりました、みなさまお元気でお過ごしどすか。
ふく兆さんの十二月の舞妓衣装は華やかな舞妓さんらしい装いどす。
かわいらしいまねきのかんざしに総絞りの二つ綿の着物、扇がカラフルに散らされた織帯が愛らしさと可憐さをひきたてています。
まねきとは毎年十二月に京都南座で行われます吉例顔見世興行で劇場正面に掲げられる出演俳優の名前が書かれた看板のことで、京都の師走の風物詩どす。
舞妓さんのかんざしにも小さなまねきがついており、出演している役者さんに実際に名前を書いてもらいます。
今回は四代目市川猿之助さん、九代目市川中車さんの襲名披露どすのでお二人に書いていただきました。
絞りとは染色技法の1つで生地全面を均一に染めるのではなく、部分的に染め残しを作る技法どす。
染め残す部分をつまみ、糸でくくったり、針で縫ったり、強く圧迫したりして染料液の中に浸して染めます。
染め上がってから糸をほどくと、その部分が模様として表れます。
とても手間のかかる技法どすが絞りで作られた着物は豪華で華やかなため、成人式の振袖などにもよく使われています。
扇は末広がりの意味から縁起のよいものとされ、昔から好まれてきました。
扇面に草花や小紋柄を描いたものが多く見られ、その形の面白さから様々に意匠化されています。
空気の乾燥した季節になりました、お風邪などお召しになりませんようお気をつけくださいませ。
Posted by しげ森
at 12:00