2013年09月13日
九月の芸妓衣装(ふく紘)
一雨ごとに秋の深まりを実感いたします。
ふく紘さんの九月の芸妓衣装はすっきりとした秋の風情漂う装いどす。
葦が涼やかに描かれた単衣の着物に流水と籠目文が意匠化された絽の染帯が若い芸妓さんの颯爽とした雰囲気を醸し出しています。
葦はアシ、もしくはヨシと呼ばれるイネ科の植物どす。
文様としては平安時代に女性の間で好まれました。
日本の古名を「葦原の中つ国」ともいうように昔から親しまれて来たそうどす。
籠目文は最も単純に編まれた竹籠の編目から生じた文様で、単独でも用いられますが水辺の風物と供に意匠化されることが多おす。
籠目の目一つを紋章化した形には魔除けの力があるとされ、地文としてもよく取り入れられています。
流水の柔らかな曲線と籠目文の直線がうまく合わさった粋な帯どすね。
虫の音に近づく秋を感じつつ、みなさまのご健康をお祈りいたします。
Posted by しげ森
at 12:00
│ふく紘