2013年10月26日
十月の舞妓衣装(ふく兆)
日増しに秋の深まりを感じる季節となりましたが、みなさまいかがお過ごしどすか。
ふく兆さんの十月の舞妓衣装は深い青色が印象的な目に鮮やかな装いどす。
菊の小花が散らされたかわいらしいかんざしに流水文に秋草文様が描かれた袷の着物、カラフルな葉が三つ組み合わされて丸文になった染帯が若い舞妓さんのはつらつさをひきたてています。
菊は秋を代表する花の一つで、品種改良が盛んで種類も多おす。
その姿の美しさから多くの絵画や工芸品の題材にされてきました。
陰暦九月九日の重陽の節句には菊の露と香を移した綿で体をぬぐって延命長寿を願うそうどす。
秋草文様は秋を彩る野に咲く草花を文様化したもので、一つ一つの草花よりも数種類集めて表現されるのが特徴どす。
萩や撫子、桔梗などいずれも小ぶりで繊細な花姿ばかりで舞妓さんの衣装にぴったりどすね。
丸文はモチーフを円形に変形したり、円の中におさまるように意匠化したものどす。
草花を円形におさめた文様を花丸文といい、あらゆる草花を文様化することができます。
能装束や小袖をはじめ、現在のきものや帯の柄など多くのものに使われています。
これから朝夕冷えてまいりますので、お体にはくれぐれもお気をつけくださいませ。
Posted by しげ森
at 12:00