2014年05月27日
五月の舞妓衣装(ふく苗)



いつのまにか日中は汗ばむような季節となりましたが、みなさまお変わりございませんか。
ふく苗さんの五月の舞妓衣装は風薫る季節にぴったりのさわやかな装いどす。
藤のかんざしに蝶々が舞いとぶ着物、薬玉文の染帯が若い舞妓さんのはつらつさを惹きたてています。
藤は薄紫や白色の美しい花房を垂下させた初夏を知らせる花どす。
万葉集にも詠まれるなど古くから長寿や繁栄を表す花として愛好されてきました。
平安後期に全盛を誇った藤原氏の影響で高貴な花として尊ばれ、格の高いものとされています。
蝶文が和風化されて用いられるようになったのは平安中期以降といわれ、貴族たちに好まれて有職文様となりました。
能装束や小袖にもよく使われ、現代でも振袖から小紋、ゆかたや帯柄などに用いられることが多おす。
薬玉は種々の薬や香料を錦の袋に入れ、菖蒲や蓬などの造花を結んで五色の糸を長く垂らしたものどす。
色鮮やかで華やかな薬玉は主に若い女性や女児の祝い着の柄として用いられます。
過ごしやすい季節となりましたが、ご自愛くださいませ。
Posted by しげ森
at 19:16